まるで赤ちゃんの御包みみたいに大事にされて我が家にやってきた、その美しさと甘ほろ苦さがたまらない、イタリアの冬の野菜のお姫様、「Radicchio Tardivo ラデッキオ・タルディーヴォ」!
このお姫様、正式名はRadicchio tardivo di Treviso(トレヴィーゾ産ラデッキオの晩成種)といい、お馴染みの紫色のChicoriaチコリの仲間から品種改良され、1900年(あっ、もう随分なお年でした!)にヴェネト州で生まれたもので、Chioggiaキオッジャ・Veronaヴェローナ・Castelfrancoカステルフランコ(いずれも同州の産地名)の妹分もいます。
なにがお姫様かって言うと、その栽培の手間暇の掛け方が半端じゃない。
6月に種をまいて秋に育った(この段階で出荷したら普通のPrecoce早生)をわざわざ冬までそのままにして霜に当てた後、一度ごっそり根ごと掘り返して外葉を束ね(この姿は緑赤紫の外葉がボウボウで姫の姿とは程遠い!)、覆いをかけて水温12度の流水溝軟化栽培することしばし・・・
やがて中心部では、赤紫色の新芽=お姫様がヌクヌクと成長する。
この新芽だけを取り出すだけでももう十分にイタリア的農業ではマンマミーアの手間暇なのだけど、実はこの姫様、意外に物凄く毛深くて、芯の周りのひげ根がモシャモシャと不細工。
そこでその部分を丁寧にスパッスパッとナイフでそぎ落とし(日本のささがきゴボウの要領!)すっきりとした
姿で漸くお目見えとなる。
なのでイタリアでもいいお値段!
ましてや日本では高嶺の花(シェフ達はイタリアから輸入している)なのだけど、そんな姫君をスローフード・ジャパンの石田さんと秋田の生産者がタッグを組んで作り上げたのが我が家に届いたこの一箱・・・
箱を空けた瞬間、大事に大事に本当の赤ちゃんを扱うように丁寧に包まれたその姿に、農家さんへの感謝で思わず手を合さずにはいられなかった・・・
よくぞ来てくれました、ありがとう。